6.CHROMEHEARTS RISING(創業)
足りないもの
リチャードは、ハーレーダビッドソン好きのバイカーの眼で、
様々なウェアやグッズのアイデアを出した。
リチャードは、良質な皮革の仕入れ元を知っていたし、
バイカーが本当に欲しいものが何なのか分かっていた。
ジョンは、リチャードのアイデアを上手く実現できる
だけの情報も場所も十分過ぎるほどに知っていた。
ふたりの二人三脚は完璧だった。何か足りないものが
あるとすれば、それはシルバーアクセサリーだった。
従来のシルバーではどうしても物足りなかった。
どうしても優秀な彫銀師が必要だった。
シルバーの優れた装飾品がなければ、リチャードのデザインは完成品にならない。
そこまでリチャードとジョンは思いつめた。
やがてふたりは天才を発見した。その男の名は、
レナード・カムホート(Leonard Kamhout)。
後年、1994年には同名のブランドを立ち上げ、
2000年には「ロンワンズ(LONE ONES)」
と改名したブランドのデザイナーだ。
ふたりはレナード・カムホートを仲間に加えた。
後年「レザーとシルバーの融合」と呼ばれる革命がこの時、始まった。
クロムハーツ ライジング
レナード・カムホートの加入で、リチャードの創造する
ウェア、アイテムのデザイン性は飛躍的に向上した。
1988年10月、カリフォルニアのマリブで、三人はCHROME HEARTSの名で会社を興した。
この時、リチャード・スタークは28歳。
ハイスクール卒業から10年。
起業できるくらい出世したのだ。
この年、リチャードは妻ローリーと出逢い結婚している。
公私に亘って充実しはじめた人生を、
リチャードはどんな思いで受け止めたのだろう。
6.CHROMEHEARTS RISING(創業)関連ページ
- 1.CONCEPT(基調)
- シルバーアクセサリーにとどまらず、今や多種多様なアイテムを築き上げたリチャード・スターク。帝国完成までの軌跡。そのコンセプトとは?
- 2.PROFILE(横顔)
- シルバーアクセサリーにとどまらず、今や多種多様なアイテムを築き上げたリチャード・スターク。彼の横顔とは?
- 3.ADOLESCENCE(思春期)
- シルバーアクセサリーにとどまらず、今や多種多様なアイテムを築き上げたリチャード・スターク。その思春期。
- 4.CHANCE MEETING(邂逅)
- シルバーアクセサリーにとどまらず、今や多種多様なアイテムを築き上げたリチャード・スターク。皮革との出会い。
- 5.HISTORY(沿革)
- シルバーアクセサリーにとどまらず、今や多種多様なアイテムを築き上げたリチャード・スターク。帝国完成までの沿革。
- 7.TURNING POINT(転機)
- シルバーアクセサリーにとどまらず、今や多種多様なアイテムを築き上げたリチャード・スターク。転機。
- 8.EYEWEAR(眼鏡)
- シルバーアクセサリーにとどまらず、今や多種多様なアイテムを築き上げたリチャード・スターク。眼鏡業界への進出。
- 9.PROCESS(工程)
- シルバーアクセサリーにとどまらず、今や多種多様なアイテムを築き上げたリチャード・スターク。眼鏡の製造工程。
- 10.LOVERS(信者)
- シルバーアクセサリーにとどまらず、今や多種多様なアイテムを築き上げたリチャード・スターク。クロムハーツ眼鏡の信者。
- 11.MOTIF(主題)
- シルバーアクセサリーにとどまらず、今や多種多様なアイテムを築き上げたリチャード・スターク。クロムハーツには様々なモチーフがあります。
- 12.EMPIRE(帝国)
- シルバーアクセサリーにとどまらず、今や多種多様なアイテムを築き上げたリチャード・スターク。帝国完成。